TOEICスコア600点台前半の時にしたこととその反省
英語学習の過程で、TOEICや英検(まだ受けたことはありません)のそれぞれのレベルの時に、どれくらい英語が聞こえたり読めたりしたのか、どんな感じだったのかを記憶が鮮明なうちに記録する試みの続きです。
2回目のTOEIC(スコア585)から3か月後に3回目のTOEICを受験するまでにやったことと、その効果と反省もまとめておきます。
前回までの記事はこちらです。
- 前回の受験の反省と次回までにやったこと
- やったことその1:TOEIC公式問題集を音読パッケージ式で音読
- やったことその2:金のフレーズで単語力強化
- やったことその3:文法問題 でる1000問でリーディングと文法強化
- TOEIC3回目受験の感想と結果・反省
- TOEIC600点前半の英語力
- 次回4回目の受験に向けてやったこと
前回の受験の反省と次回までにやったこと
前回の受験前に3カ月間「みるみる英語力がアップする音読パッケージ」をサイクル回ししたことが、TOEICのスコアが前々回目の380点から585点まで205点アップしたことに一番効果的だったと実感しました。
一方、同時にやっていたもう一つの課題、Duo3.0は前回のTOEIC受験の感覚ではあまり出てこないように感じました。
以上の反省から3か月後の次回のTOEIC受験までに、
- TOEIC公式問題集まるまる1冊分を音読パッケージ式で音読
- TOEIC界隈で人気単語帳「金のセンテンス」
- リーディングの手始めとしてこれまたTOEIC界隈で評価の高い「TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問」
合計3冊を試してみることにしました。
音読に関しては、本当は「みるみる英語力がアップする音読パッケージ」の中級編、上級編へと進みたかったのですが、廃盤になっていて中古にすごいプレミアムがついていたため、思い切って公式問題集を題材にすることにしました。
やったことその1:TOEIC公式問題集を音読パッケージ式で音読
TOEIC公式問題集をまるまる1冊分、音読パッケージのように節で区切って自作の音源を作って音読しました。
パート3,4のなかから毎日1問をやることとして、音読パッケージのサイクル回しのスケジュールに従って、1サイクル目はその1問を30回音読、2サイクル目は20回、3,4サイクル目は各15回、5,6サイクル目は各10回音読しました。
TOEICのパート3,4はだいたい10センテンス前後しかありません。意外に少ないと感じました。
というのは、TOEIC本番ではほとんど聞き取れない英語を想像力を駆使してマークシートにマークしていましたし、またあまりにスピードが速くて置いて行かれるので、想像ではもっと長文だと思ってました。
また公式問題集は初受験前に1度しかやっていないためTOEICのパート3,4の内容をそれまで読んだことがなかったからです。
まとめると、TOEICのパート3は13問、パート4は10問で、公式問題集にはTOEIC2回分が入っていますので合計46問分を6サイクルで各100回ずつ音読したわけです。
やってみた感想ですが、
- まったく聞こえないものが分割すれば意外に音読できるのでびっくり
- これで意味のかたまり(チャンク?)が体得できそうな気がしてきた
- 異常に体力を使う
でした。
「みるみる英語力がアップする音読パッケージ」をサイクル回しした時に経験したことですが、2サイクル目までが苦しく、3サイクル目からどんどん楽になることをしっていましたので、舌が回らなかろうがとにかく気合で続けました。
するとやはり3サイクル目から急激に楽になり、英語が聞こえて意味まで取れるような感じになりました。
「みるみる英語力がアップする音読パッケージ」のときよりも、微妙な発音、例えば to とか of とかの弱いタとかァまで良く聞こえる気(ような)がしました。
試しに音読用に区切った音源では無く、元の音源を1.2倍速で聞いてみましたが楽々ついて行け(るような気がし)ます。
しかし途中から非常に気になる問題を自覚しはじめました。
公式問題集のTOEIC2回分の内の1回目の分、テスト1のパート3,4を各100回ずつ音読したのですが、この時点では翌日新しい英語を聴いて、全く聞き取れず意味もとれなくても気にしていませんでした。
しかしテスト1の音読が完了すると、先ほど述べたように、微妙な発音、例えば to とか of とかの弱いタとかァまで良く聞こえる気(ような)がしましたし、元の音源を1.2倍速で聞いてみても楽々ついて行け(るような気がし)るようになるのです。
これの何が問題かというと、テスト2の音読に入って初めての英語を聴いたときに、聞きとれるようになったはずの英語と同レベルのはずなのに聞こえず、特に意味が全く取れないことが分かったのです。
知らない単語が出てきたからという訳でもなく、be動詞を使ったシンプルな構文であっても意味が取れないのです。
これは何だ?ということでググった結果、このとき、ヒアリングには聴き取りと意味取りの2段階があることを初めて知りました。
聞き取りについては、短い単文などは以前よりかは聞こえるようになったように感じていました。
しかし、音読したものは倍速で聞いても聞こえるくらいスローに感じられるのに、似たような構造と単語の英語でも初見では聞き取れない。
意味取りは聞き取り以上に状況が悪く、短い単文であっても意味がとれない状況です。
自分に何が起こっているのかは色々ググってみて何となくは理解しましたが、原因と対処法が分かりません。
公式問題集の音読はパート3,4だけとはいえ、各100回ずつ音読すると3カ月まるまるかかってしまいます。
とりあえず当初設定した課題の音読をやりきって次回のTOEIC受験に挑みました。
やったことその2:金のフレーズで単語力強化
書店で金のセンテンスと金のフレーズを見て、どちらにするか迷いましたが、
- センテンスの長さに圧倒された
- 短いフレーズの方がとっつきやすく感じられた
- 金のセンテンスの方がかなりページが多く厚かった
にビビッて金のフレーズから始めることにしました。
金のフレーズには無料のアプリが用意されていますが、Duo3.0を覚えるときに使った暗記アプリAnkiを使いました。
理由は、長く使うつもりでいたことやDuo3.0や後でやるつもりの金のセンテンスとの重複を管理できることから一つにまとめておきたい考えていました。
始めた当初は意気込んで、毎日30個ずつAnkiに登録しながら覚えてようとしました。金のフレーズは1,000個ぐらいあるので、3カ月で3周するつもりでした。
しかし、1週間もすると復習が膨れ上がって100個以上も学習しなければならず、早々にあきらめて1日10個だけにしました。
この点については、僕の語彙力が少なすぎ、記憶力なさすぎによるところも多いです。
元々ある程度語彙力のある人や記憶が得意な人は正解率が高くなるので、Ankiが復習の頻度を少なく調整してくれて、僕のように復習が膨れ上がることもないでしょうから、1日当たりの新規の単語数を増やして学習できると思います。
ただ、1日10個ずつでも覚えていない単語は覚えるまで繰り返し出てくるので、Ankiの場合、1周するだけでも終わる頃には数十回は復習しているのでかなり覚えてしまいました。
やったことその3:文法問題 でる1000問でリーディングと文法強化
アルファベットがずらっと並んだ英文は見るだけでストレスを感じるので、TOEIC界隈でオススメされているように、リーディングセクションはPart 5の文法問題から対策することにしました。
ちなみに、この時点での文法知識は中学レベルがあやしい状態でした。
5文型がなんとかわかる感じで、補語って何ですか?というレベルです。
このレベルでもTOEICは600近くとれます。前置詞とか副詞とか無視して、聞こえた単語の並び順を5文型にあてはめて、状況を類推すればとれました。
分詞構文とか関係副詞など漢字がならんだ文法用語は、内容以前にその用語を聞いたことがあるようなないようなレベルでしたが、無謀にも「文法問題 でる1000問」をテキストとして使うことにしました。
理由は評判が良いからです。
使い方は、これまたAnkiを使いました。3カ月で3周くらいしたいなと意気込んで1日30問をAnkiに打ち込みながら学習しましたが、金のフレーズをAnkiで学習した時とおなじように復習の指示が膨大な量になり、すぐに予定変更して1日10問だけにしました。
3か月後のTOEIC再受験までに、なんとか1周だけはするといった感じです。
具体的にやったことは、次のような感じです。
- 「解き方」だけで1周、つぎに「トレーニング」だけで1周、さらに「実戦問題」だけで1周といった順で、最終的に全体を1周しました。
- 出てきた単語と文法知識をその都度、Ankiに追加していきました。
- 知らない文法に関しては、ネットで調べました。
文法をネットで調べることには長所と短所があって、長所としては「文法問題 でる1000問」の問題そのものに関する質問や回答がネット上にある点です。
「文法問題 でる1000問」はある程度のレベルの人を想定しているのでの解説が省略されていますが、ネットで調べれば僕のようなレベルでもついていけます。
短所としては、回答の中に間違いや不十分というか不正確なものがあるため、自分の中に文法知識が貯まってくると、過去に調べたこと同士が矛盾するような事態もあって混乱させられる点です。
最終的に「文法問題 でる1000問」から抜き出した単語と文法項目は1,500個くらいになりましたが、1日10問ずつだけですので、結構ゆったりとやってました。
ダウンロードできる音源については、この時点では使いませんでした。
ちなみに1周を完了した時点でAnkiで「文法問題 でる1000問」の問題だけの学習度合い(自分で抜き出した単語や文法項目は除く)を見るとなぜか80%近くが熟知レベルになっていました。
なぜこうなったのかわかりませんが、自分で抜き出した単語や文法項目の熟知レベルは50%に足りないくらいでしたから、単語と違って文法が覚えやすいということではなく、選択肢問題は正解しやすいのかもしれません。
TOEIC3回目受験の感想と結果・反省
試験中は今までと同じく、どの問題も自信をもって回答できるようなものは無く、手ごたえが無い感じでした。
あいかわらず、もやっとした霧の中といった感じでしたが、この3か月間が過去最高に英語の勉強らしいことをやったと自分の中では自信をもっていました。
ですので前回の受験のときにそうだったように、試験は手ごたえが無くても結果をみると200点アップ、とまではいかなくても100点くらいアップして700点くらいいってるかもと期待していました。
そして結果が出ました。615点でした。
ちょっとびっくりしました。3か月間過去最高に英語の勉強らしいことをやって、たった30点のアップ。
この時点で、アビリティ・メジャードの内容を調べました。
今までは、英語力ゼロなのでアビリティ・メジャードなんて見るより、テキスト見た方が良いと思ってましたが、今回は一体何が起こっているのか知る必要がありました。
で、その内容ですがこんな感じでした。
- リスニング・パートはどれも60%台
- 「文法が理解できる」の項目が95%
- 「語彙が理解できる」の項目が83%
- 文法と語彙以外のリーディング・パートが30%から40%台
リスニング・パートは前回は55%から65%でしたから多少の効果はあったのかもしれませんが、音読しているときから不安を感じていた、初見で聞き取りができないという問題をなんとか解決しなければなりません。
といっても、この時点では何も方策が立てられず、次の3カ月間で試行錯誤することになります。
リーティング・パートは、あきらかに「文法問題 でる1000問」の効果だと思う、というかリーディングはそれしかやりませんでしたから、間違いないのですが、Part5に効果がありました。
一方で、その他のリーディング・パートは平均を大きく割っていますので、アルファベットの羅列にストレスを感じるとか言って避けていられないことを自覚しました。
とにかく、まず読んで英文に慣れなければと考え、普通はPart 7対策本へ向かいそうですが、なぜか僕は次の3か月間で洋書多読へ向かってしまいます。
TOEIC600点前半の英語力
TOEICのスコアとしては前回と変化無しですが、文法力はそれなりになりました。
ただ文法だけではスコア全体にはあまり貢献しません。
全体の英語力としては前回とあまり変わらず、リスニングでは聞こえた単語をつないで状況を想像するような感じで、リーディングでは字面を追うのが苦痛で、試験の途中で集中力が切れるような英語力でした。
ただ「金のフレーズ」と「文法問題 でる1000問」のおかげで語彙と文法力が強化されていますので、ゆっくり読んで意味を取ること自体は以前よりもできてきています。
それでも、まだ足りない言い回しなどが多く、簡単な語彙だけのセンテンスでも突っかかってしまいます。
次回4回目の受験に向けてやったこと
今回のTOEIC受験で見つけた課題は2点でした。
- 初見の英文を聞けて意味が取れるようになること
- 英文への苦手意識をなくすために読むことに慣れること
ただ、今までと違って、課題の分解が足りません。
「なぜ初見の英文が聞こえないのか」というところまで分解できてないので、何をやれば効果がありそうかも分からないのです。
次の受験までの3カ月間は、ほとんどこの課題の分解に使うことになってしまいました。
具体的には、英語超人の先人たちが同じような悩みをどのように解決していったのかをずっとグーグル先生に質問していました。
やはり英語超人の先人も、どこかの段階で同じような経験をされているようで、英語そのものの学習をそっちのけで、次のようなページを見つけては読んでいました。
サラリーマン特急シリーズのどれかの序文ようです。(PDFファイル)
文字化けしている部分は「なぜ英語が聞き取れないのか リスニング理論」です。